自己診断データから見える中小企業のデジタル活用の現状 お知らせ 2023.12.27 1,265社の回答データが伝える課題感 デジタル活用は今日のビジネス環境において中小企業の成長と競争力の鍵を握ります。合同会社デジトレ(以下、当社)の提供する「デジトレ診断」は、中小企業が自社の強みを活かし、効果的なデジタル戦略を策定するための実践的なガイドを提供しています。 2020年12月からデジトレ診断の提供を開始して3年が経過し、これまで合計1,265社の企業がデジトレ診断による自己診断を実施し、総診断件数は1,807件となりました。 中小企業がデジタルツールをどの程度活用しているかを示す重要な指標となる総合スコアの平均は81.3点(200点満点)でした。 これを構成する5つの分野別では、情報を潤滑剤として現場を円滑に回す取り組みである「体幹力」が最も高く21.6点(40点満点)、社内にある情報の整理整頓により情報の使い勝手を良くする取り組みである「基礎体力」が次いで17.1点(同)、そして、自社の魅力を社外へ伝達し、顧客やファン、共に働く仲間を増やしていく組織の力である「伝える力」が15.4点(同)という自己診断結果となりました。 200点満点の半分に満たない81.3点という自己診断結果を見ると、多くの中小企業が、自社のデジタル活用の現状に必ずしも満足していない状況がわかります。 体幹力:事業にデジタル技術を取り入れていく上で軸となる組織の力。意識的に情報を潤滑剤として現場を円滑に回す取り組み。 基礎体力:事業にデジタル技術を取り入れていく上で土台となる組織の力。社内にある情報の整理整頓により、情報の使い勝手を良くする取り組み。 回転力:デジタル技術を取り入れて、より速く、より少ない人数で、より高い品質で事業を回し続ける組織の力。 伝える力:デジタル技術を活用して自社の魅力を社外へ伝達し、顧客やファン、共に働く仲間を増やしていく組織の力。 つながる力:デジタル技術を使って、顧客や協業先とより密接で深い関係を構築していける組織の力。 従業員規模別のスコア 従業員規模別にみると、従業員数100~200名、200名以上の企業、5名以下の個人や小規模企業のスコアは全体平均の81.2よりも高くなっています。一方で6~100名の規模の企業は低いスコアとなっています。従業員規模の大きい企業ではデジタルを比較的上手く活用し始めている一方で、従業員を抱える100名以下の企業では、まだデジタル活用の余地が大きいことがうかがえます。 業種別のデジタル活用の特徴 製造業や情報サービス、士業・コンサル、宿泊などは総合スコアが高く全般的にデジタル活用が進んでいる傾向にあります。一方で、介護・福祉、運輸、飲食などは総合スコアが低く、現状に課題を感じている割合が高いことがわかります。 さらに、5つの力のスコアに業種の特徴が見られます。BtoC業態では「伝える力」のスコアが特に高く、小売店や理美容業、宿泊業などが集客や販促のためにデジタルツールを積極的に活用していることがわかります。リソースが限られる中小企業では自社の特性や課題に応じて目的を絞ってデジタル化を進めていくことが有効です。業種や業態によるデジタルの活かしどころがスコアにあらわれています。 共通する課題は「回転力」と「つながる力」 中小企業に共通する課題としてあげられたのは、より速く、より少ない人数で、より高い品質で事業を回し続ける組織の力である「回転力」13.3点(20点満点)と、顧客や協業先とより密接で深い関係を構築していくための「つながる力」13.9点(同)です。 手書きや手作業に頼った社内業務の生産性を高め、顧客や外注先など外部ともデジタルで連携できる効率の良い業務を実現したいという思いが現れています。 デジトレが提供する、中小企業のデジタル活用をサポートするツール群 当社では、「日本の中小ビジネスのデジタル経営スピードを最速にし、デジタル経営幸福度を最幸にする。」をビジョンに掲げ、デジトレ診断をはじめとする、中小企業のデジタル活用を促進するサポートツール群を提供しています。 中小企業者自身で活用いただくことはもとより、ITコーディネータや中小企業診断士、経営指導員などの中小企業支援者が、個別企業支援や研修会などの場でお使いいただける支援ツールパッケージとなっています。 ぜひ弊社Webサイトもご覧ください。https://dejitore.com/ デジトレ診断(100問版)デジトレ診断Quick(50問版)20の行動計画シート冊子「デジ活 基本パターン集」書籍「中小ビジネスを伸ばすデジタル5つの活かし方」ありたい姿整理シート