アプリでの給与支払い 外国人労働者から進むか

日経産業新聞 2021/8/2の記事

日本郵船が、同社のフィリピン人乗組員に対して、デジタル通貨による給与の支払いを始めたそうです。
子会社の「MarCoPay(マルコペイ)」が提供するアプリを利用し、アプリと連携したプリペイドカードの発行も計画していると。
これまでは現金支払いが主流で、各地の港にて現地職員が船まで届けて手渡ししていたそうです。
現金輸送のコスト削減や、このアプリを家族も利用できるようにすることで、船員から家族への送金手数料も減らせる。

多数の従業員を抱える同社だからできること、と言い切れないのがこの決済関係の動きです。
同社の従業員がこれに慣れ、この利便性が良いとなれば、他の船会社も同様の対応をしていくようになる。次第にその経済圏が広がっていき、外国人労働者を抱える産業共有のスタンダードになる可能性だってあります。

すでに、建設業や農業、介護の現場では外国人労働者が欠かせない役割を果たしている状況ですし、そうなると、その雇用者としては、より多くの人材の募集、採用、定着、といった視点から、このような給与支払いの方法は無視できない動きであろうと思います。

なお、マルコペイは日本郵船が設立した子会社。ちょっと注目ですね。
https://www.nyk.com/news/2019/20190725_01.html
https://www.nyk.com/news/2021/20210610_02.html