時代の変化を感じるニュースあれこれ 8月30日版日経MJより

8月30日版の日経MJでは、今という時代を感じられる記事が目白押しでしたのでピックアップしてご紹介します。 

「Zの時代 「共感」の隠し味 調合中」

この記事では、味の素と伊藤園、キリンビバレッジ、ミツカングループでのZ世代に向けたマーケティングアプローチが紹介されています。
中でも注目したのは、味の素での取り組み。社内公募で集めた平均年齢27歳の若手社員が中心となってZ世代事業創造部というのを発足させ、様々な事業創出にトライしていると。
他の世代の事を無理に理解しようとせず、その世代のメンバーに任せる。とても重要な考え方だと感じます。

「東京のモス、秋田から接客」

オリィ研究所が提供する遠隔ロボを使って、秋田県在住の難病患者が注文をとり、商品を届ける。社会を構成する一人のスタッフとして働き、つながる機会をデジタル技術が提供する。通学できない子供がオリィを使って遠隔授業を受けたりというケースも聞きますし、もうこれは、スタンダード・日常的な景色になるのでしょう。パラリンピックやThe15の活動を通じて映像として目に触れる機会が増えるにつれ、遠慮や差別、排除といったココロのハードルが下がり、成し遂げられる環境がデジタルにより整う。未来って人々が創っていくものなんですね。

「新品より古着 物語伝える」

パタゴニアでは、自社の古着を買い取りリセールする「Worn Wear」を日本でも始めたという記事。「製品の寿命を延ばす」「レスポンシブルカンパニー」「捨てるのであれば私たちの手元に戻してほしい」。アパレルって、新しい服を生み出して収益化するもんだと思っていたら、自社が生み出した過去の商品を再度価値化していく、新しい服をやみくもに生み出すことなく別の軸で収益化する。頭で考えるSDGsではなく、実践するSDGsっていうのはまさにこういうことなんですね。そういえば、マツダがロードスターをレストアするサービスをしていました。こういう動きは増えていきそうです。

「部活にも「スポーツテック」」

サッカー選手やバスケットボールの選手がユニホームを脱ぐとタンクトップのようなものを着ていることをたまに目にしますが(スポーツブラ)、センサーで身体の状態を計測してスポーツのパフォーマンス改善に役立てるツールがあります。こういったスポーツテックの価格を抑えて学校の部活動への普及を図っているという記事です。テニスのサーブの成功率がわかったり、選手のプレースタイルを分析するなど、こういう技術をいち早く採用した部活が伸びていき、それが市場全体の底上げを促す、そういう構図が見えてきますね。

「ダイドー、自販機にマスクや紙おむつ」

なるほど、自動販売機って、飲み物・食べ物だけを売るものではないんですね。もちろん、これまでもプロアクティブがニキビケア製品の自販機を展開したり、空港でご当地土産が販売されていたりしていますが、あくまで例外的な印象がありました。ガチャガチャなんかも人気ですが、なんとかく置き場所による住み分けがされていましたよね。それが、街中の自販機で普通に缶コーヒーの横にマスクが売られるようになる。「置き場所」の役割そのものが変化してきたからそれを受けて自分達のビジネスドメインを再定義する。勉強になります。

うどんの自動販売機のイラスト