海洋プラゴミを再利用したうみがめキーホルダーが到着!

デジトレでは、クラウドファンディング「CAMPFIRE」のSDGs版である「Good morning」を通じて、「TSUYAZAKI BASE CAMP」が取り組む、海岸清掃活動・環境学習活動を応援しています。

この度、以下の活動のメインスポンサーとして手を挙げさせていただき、そのリターンとして、廃プラうみがめキーホルダーを受け取りました。
https://camp-fire.jp/projects/view/389992?fbclid=IwAR2F2dGfZZ9HvHV-kRbjHo7acRlk2Cv2FMtpeLgfT8jSNtO_N4XNzm3fJcc

このキーホルダーは、デジトレのノベルティとして、会員様に配布するなど活用してまいります。


TSUYAZAKI BASE CAMPさんの活動

地域の皆さんと一緒に、海岸清掃活動を行い、そこで拾い集めた海洋プラゴミをリサイクルして環境学習活動に展開しています。

  • 海洋プラゴミの分別
  • 破砕して資源に変換
  • 資源となった海洋プラを溶解して型に流し込んで製品制作

プラの破砕機や溶出する器具も、「ファブラボ」としてオリジナルで製造しており、全国各地で同様のSDGs活動に取り組まれる方に販売・サポートもしています。

Facebookアカウント https://www.facebook.com/283BC
公式ホームページ https://283bc.com/

メダルです。子供達って、こういうの喜ぶんですよね。
それをごみ収集から破砕、溶出、まで自分達の手で作れるなんてすばらしい体験ですね。

このボールペンも海洋プラゴミを成型して削り出して作ったもの。
プレゼントにもよさそう。

地域で頑張る中小ビジネスの一つでもあるTSUYAZAKI BASE CAMPさんですが、同じような取り組みは、地域密着型の他の中小ビジネスさんにも参考になるのではないでしょうか。

海岸がなくたって、プラゴミはいくらでも日常生活であふれています。
破砕機や溶出機は販売だけでなくレンタルもされていると聞いています。

うちの地域でもぜひやってみたい。少しでもそう思われたら、TSUYAZAKI BASE CAMPさんに一度コンタクトしてみてください。いろいろ相談に乗ってくれるはずです。

人材育成のためのIT・デジタル活用

ここのところ、複数の中小ビジネスからのご相談で、たまたまなのか必然なのか、「人材育成」というテーマが相次いで寄せられています。

採用した若手をどう育成したらいいのか
営業担当者がなかなか伸びないがITで何かできないか

多くの中小ビジネスで人材育成というのは大きな課題となっています。
しかし、IT・デジタルで何ができるのか、というのはなかなかネットを探しても出てこない。
いや、正確には、少し大きい組織の人材育成に資するツールは出てくるけど、例えば一人採用した若手を育てたいとか、社内の3人の若手営業を育てたいといった、少ない人数を対象にしたものがなかなか見当たらない。数十万円のソフトを導入するには少しオーバースペックなんですよね。
もう少しライトに、手軽に、安価なツールでできることはないのだろうか。。

そこで、デジトレメンバーで執筆した書籍「中小ビジネスを伸ばす デジタル-5つの活かし方(7/16以降お買い求めいただける予定です)」に基づいて、人材育成においてデジタルでできること、を整理してみました。

端的には、マニュアル的なものを作成しましょう、ということですが、少し表現を工夫してみました。

<仕事の基本的な手順と方法をまとめた教育教材>
こういうものって通常は「マニュアル」と言ったりしますが、マニュアルっていうと、「はい、それを見てしっかり仕事してね」的なニュアンスも含まれるかなと思いましたので、「教育教材」と書くことで、研修会とかを開催してしっかり伝達する必要性を強調してみました。
大切なことは、教育教材を作ることではなくて、作った教育教材で教育を行う、ということですね。

<仕事に関するFAQ(よくある質問と回答)集>
デジトレでは、現場で社員が戸惑ったり迷ったりするポイントをクリアするために、FAQをまとめることをオススメしています。よく間違うこととか、よく先輩社員が質問されることなどを一覧にしておき、新人さんにそれを共有し、「説明」しましょう。これも、書いてあるから読んでおいてね、ではダメです。やはり、一つひとつについて言葉で説明することで、背景や経緯、狙いも含めて伝わるものだと思います。

<仕事に関する理解度確認テスト>
一度や二度の研修会や説明をすれば、社員がすんなりすべてを理解して腹落ちするかというとそんなことはありません。繰り返しの伝達はやはり不可欠なもの。そんな時に、理解度を測ることができれば、説明する側の説明の仕方のレベルアップができます。理解度が高まらないのは、被教育者の問題ではなく、教育者の問題、教育教材の問題、と考えてカイゼンしていきませんか。

<仕事の現状や変化など、気づきや学びになるデータ>
小売店の店頭で、「この商品、売れてます」的なPOPをご覧になったこともあるでしょう。社員だって、自社の商品やサービスの何が人気で売れているのか、お客様に喜ばれているのか、知りたいし、知っていれば一歩踏み込んだ一言や行動につなげることができるかもしれません。

<成長期待を伝える社長メッセージの作成と説明>
こういうものも、口頭で伝えるだけではなく、書面で思いをしっかりと伝えられるように表現を徹底的に工夫する、それを手渡しする、そして、それを対面で伝達する。伝えるんだという「迫力」が思いを伝えることを後押ししてくれます。

 

実際に活用するデジタルツールの例としては定番の「オフィスソフト」が中心になります。
オフィスソフトがIT活用・デジタル活用かって? はい、まぎれもなくデジタル活用です。とてもベーシックなツールですが、それを徹底的に、効果的にフル活用していくことは、デジタル活用の第一歩だと考えています。
クラウド型のオフィスソフトと言えるのが、GoogleドキュメントやConfluence、JimdoといったWikiツール(書き込みや編集が容易なWebツール)です。これらを利用すると、クラウドシステムですから、社内にいなくても、スマホやタブレット端末で現場や外出時にも確認できるようになります。

また、基幹システムの入力についても、ちょっとしたことですが、選択肢から入力する方式にしておくと教育効果が高まります。
選択肢を見るだけで、「ああ、そういう選択肢があるんだ」「次の案件では他の選択肢になるのかもしれない」「他の選択肢のこと、自分はよく理解していないぞ」といった気づきを生み出し、選択肢そのものが教育的情報となります。

 

こうして整理してみますと、要するには「文書化」してみましょう、という一言に尽きますね。
口頭で伝えている、日頃のOJTで口を酸っぱくして伝えていることでも、一旦文書にしてみる。
文書にすることで、伝える側も伝え方が洗練されていきます。受け取る側も、フローではなくストックとして情報に触れられることで、繰り返し、反芻して理解を深めることがしやすくなります。

せっかく使いやすいオフィスソフトやWikiツールがあるのですから、伝えたいことを写真や動画、図表なども加えて文書化しない手はないですね。

 

参考URL
https://www.nipponmanpower.co.jp/cp/files_pdf/aichi_handbook_hrd.pdf
https://www.jmac.co.jp/data/pdf/rousei_20120713.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03288.html

リモートワークの日程調整を効率化

昨年からリモートワークが進み、どこでも仕事ができるPCや業務をクラウドサービスで完結できる環境が整備されていると思います。今まで対面で行っていた会議もオンラインでの会議が当たり前になりました。ZoomやTeams、Google Meetのオンライン会議用のURLがメール送られてきて、時間になったらURLから会議に参加する、といった行為にだいぶ慣れてきたのではないでしょうか。

そんな当たり前になってきたオンライン会議ですが、会議を開催するときは、事前に会議日時の調整を行う必要があり、日程調整は以下のような流れで行っているのではないでしょうか?


メールで複数の候補日時を出席者に送付

出席者それぞれの希望日時や都合がメールで返信

全員の都合の良い日時を選んでオンライン会議のURLを発行

出席者全員にオンライン会議のURLを送付

スムーズに進めば良いですが、候補日時すべてに都合が悪い参加者がいれば、改めて候補日時を探してメールを送って調整する、といった流れを繰り返す必要があります。こういった日程調整を効率化するサービスも登場しています。今回は無料でつかえる日程調整サービスを2つほど紹介したいと思います。どちらもご自身が使っているカレンダーと連携して、空き時間だけを調整相手に表示し、オンラインで会議日時を確保できるサービスです。

1つは飲み会の幹事向け日程調整サービス「調整さん」を提供しているミクステンド株式会社が提供する「TimeRex」というサービスです。TimeRexはGoogleカレンダーおよびMicrosoft365のカレンダーと連携して、ご自身の空き日時だけを調整相手に公開できます。GoogleカレンダーやMicrosoft365のカレンダーには様々な予定が書き込まれていると思ますが、「TimeRex」上では、調整相手に空き時間しか表示されないように制御されているため安心です。調整相手は、表示された空き時間から自分の都合に合わせて日時を選択できるため、メールでのやり取りは不要です。

さらに、TimeRexにZoomやTeams、Google Meetを連携させることで、調整相手が指定した日時のオンライン会議のURLが自動的に発行され、調整相手とご自身にメールで通知される仕組みになっています。

もう1つは「Spir(スピア)」というサービスで、こちらもGoogleカレンダーやMicrosoft365のカレンダーと連携して調整相手には、空き時間だけ表示し、オンラインでの日時調整を可能にしています。ZoomとGoogle Meetの会議URL発行も可能です。このSpirの特徴は、Spirのユーザ同士であれば調整相手と自分のカレンダーを同じ画面に表示し、調整相手の空き予定と見比べながら調整できることです。2つ並べて表示されると調整がやりやすいです。

両サービスにはチームで使えるプランも用意されていて、機能改善も継続して行われているため、今後の発展も期待できます。

さらに余談ですが、日程調整サービスは海外にも存在していてCalendlyという無料で使える同じような機能を提供しているサービスもあり、高い評価を受けています。

みなさんも無料で使えるサービスやツールを積極的に使って、ご自身の仕事を効率化してみてはいかがでしょうか。

モノを売るだけじゃない、「サービスEC」

「売れるもマーケ 当たるもマーケ マーケティング22の法則」という本をご存知でしょうか。
マーケティングに関する原理原則を解説した少し前の出版された書籍ですが、筆者の書棚の中でも重要本コーナーに鎮座する一冊です。
この「マーケティング22の法則」に、こんな法則が紹介されています。
「カテゴリーの法則」「分割の法則」

商品の購買において、消費者は何らかの「カテゴリー」を意識して購買の意思決定を行う。
そのカテゴリーで一番の品質だったり最新消費だったり最安値だったり。
自社の商品がどの「カテゴリー」に属するのかを明らかにして伝達することは購買促進において不可欠と。

そしてそのカテゴリーは、時間の経過と共に「分割」していく。
業界の成熟と競争の進展によって、古いカテゴリーの中から新しい「カテゴリー」が自然と形成される、つまり、古いカテゴリーが分割されていく。

これ、すべからくすべての業界に本当に当てはまるなー、と常々感じるところなのですが、Store.jpやBASE、Shopyfiのように、ECサイトを簡単に立ち上げられるサービスについても同じような傾向が生まれているようですね。サービス販売に特化したSaasの登場です。「サービスEC」。

もともとEC構築サービスには、ショッピングカートと決済システムが備わっているため、ある意味なんでも、小物でも本でも洋服でも雑貨でも食品デリバリーでも、いろいろな商品サービスをオンラインで販売できるわけですね。
だから、モノではなくても、チケット的なサービス料金なんかにも利用できる。知人同士の勉強会の参加費の決済をこれで済ますようなことだってできます。

ただ、本格的なサービス販売、スクールやカウンセリングといったサービスを販売する場合には、予約だったり、サブスク的機能だったりが現実問題として必要になる。そういった機能が従来のEC構築サービスにはなかったり値段が高い。だから特化してサービス展開していますと。
「MOSH」というサービスがその一つ。先日新聞に出てました。
オンライン講習を購入するとZoomのURLを自動で送ってくれるそうです。
(これ、ラクそう・・。デジトレでも使いたい・・。)

なるほど、調べてみると、んんん?あれあれ?そうか、これって、「ココナラ」とかがやってる個人のスキル販売サービスと似たようものですね。クラウドソーシング的なサービスとECサービスとの境界線がクロスオーバーしている中でカテゴリーが分割している。
Saasの選び方がますます複雑になってきました。

参考URL
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC09DQ10Z00C21A6000000/
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/casestudy/00012/00420/

海洋プラごみ問題に取り組む中小企業を応援しています。

デジトレでは、海洋プラスチックごみ問題に取り組む、福岡県福津市の「TSUYAZAKI BASE CAMP(運営:アグリフィールズ合同会社)」の活動を応援しています。
https://tsuyazakibc.com/

具体的には、先日募集されたクラウドファンディング「海岸清掃活動を応援する『廃プラうみがめキーホルダー』スポンサーを募集しています!」のメインスポンサーに当社代表が手を上げ、廃プラを利用したうみがめキーホルダーをデジトレオリジナルデザインで現在制作していただいています。
クラウドファンディング(募集終了):https://camp-fire.jp/projects/view/389992?fbclid=IwAR2F2dGfZZ9HvHV-kRbjHo7acRlk2Cv2FMtpeLgfT8jSNtO_N4XNzm3fJcc

制作途中のうみがめキーホルダー
海洋プラスチックごみを粉砕し、溶かして、型枠に流し込んで成型し、整えて完成、という工程。

制作の様子がこちらでも紹介されています。
https://camp-fire.jp/projects/428837/activities/278003#main

デジトレ診断データを使った分析

デジトレ診断では、100の設問に回答してもらいデジタル活用度を定量的に表示します。これまでデジトレ診断を使っていただいた120件のデータを使って診断結果を集計・分析してみました。

5つの力の合計スコアは200点満点で、平均は82.3点でした。5つの力は、それぞれ40点満点で、平均スコアは「体幹力」が22.3点と1番高く、続いて「基礎体力」の17.2点という結果でした。
「体幹力」とはデジタル活用の視点から、現場の方が滑らかに仕事ができることをスコアで表しているわけですが、どの企業でも最初に手を付ける取り組みということが、1番高い平均スコアに現れているのだと思います。また、「基礎体力」も同様に、どの企業でも情報をうまく使うための工夫や準備に取り組んでいるということなのでしょう。
それ以外では、「伝える力」が16.1点と他2つよりも高くなっています。ホームページやSNS活用、インターネット広告など、目的がはっきりしていて、取り組みやすいのかも知れませんし、中小ビジネスでも情報や自社の魅力発信の必要性を感じているからかも知れません。

続いて、従業員の規模別に集計した結果です。こちらは5つの力合計の平均スコアですが、全体の82.3点という結果に対して、1番高かったのは5名以下でした。5名以下の中では「士業・コンサル」が多く、業種・業態の影響もあると思いますが、業務ルールの整備がしやすかったり、小規模でも導入しやすいクラウドサービスなどを活用している結果かも知れません。

デジトレ診断 支援者プランでは、より詳しい分析結果を提供しています。今後もデジトレ診断のデータを使って業種別の傾向やスコアが高い企業の取り組みなど、情報提供していく予定です。

「地域No.1工務店の圧倒的に実践する経営」読みました。

出所 https://www.njg.co.jp/book/9784534058454/

「DXで生産性最大化、少数精鋭で高収益!」という副題にひかれて手にしたこちらの本。
宮城県を中心に展開する株式会社あいホームさんの取り組みを社長さん自ら紹介したものです。
会社HP https://aihome.biz/

こちら、徹底したデジタル活用に取り組まれています。
使われているというデジタルツールを列記すると次の通り・・

  • Box
  • LINE WORKS
  • Zoom
  • CloudSign
  • Salesforce
  • Google PageSpeed Insights
  • Google Analytics
  • Final Cut Pro X
  • iMovie
  • VYOND
  • Vimeo
  • スペースリー
  • Bubble
  • 承認Time
  • MINAGINE
  • Inshot
  • SmartDrive Fleet
  • forguncy
  • Kizuku
  • Evernote
  • ScanSnap
  • Googleマイビジネス

すごくないですか?
中小企業で、これだけのツールを業務で活用しているというのはなかなか聞きません。
そして、このすべてについて、どうしてそれを使うのか、という意思・WILL・経営上の狙いが明確なんです。これが素晴らしい。現場の課題に一つひとつ向き合い、一定のポリシーに基づいてデジタル技術の良いところを上手く取り入れている。だから現場が混乱せず、ツールを自然に使いこなせるのでしょう。
ほんとうに素晴らしいお取り組みです。

本の中に、デジタルをどう活かすかという点で、とても共感できる一文がありました。
仕事の均質化・レベルアップにITを活用おうという文脈の中で、「標準化」に対する考え方が示されています。少し要約させていただくと

標準化とは、「現時点における一番いい方法で」誰が作っても同じ品質のものができる、ということ。

これ、デジトレでは、「ベストプラクティス」と呼ぶ考え方です。
業務における標準とは、中間レベルの品質や目標値にあわせることを意味するのではなく、狙いたい水準を標準という。狙いたい水準とは、上手に仕事している人をモデル・目標・ベストプラクティスとしたレベルのこと。
ここまでやろうよ、このレベルを私たちの仕事の品質目標にしようよ、これが正しい標準だと思います。
「一番いい方法で」仕事をやりましょう。それを実現するインフラとしてデジタルを使うと。

本書では、この他にもさまざまなIT・デジタル活用の使いこなしの考え方が紹介されています。
もちろん、すべての中小ビジネスが、こちらの会社さんのようにフルデジタルにすべきとはデジトレでは考えていません。部分的なデジタル活用でも良い。それは会社それぞれの置かれている状況によって違いますから。
ただ、業務でデジタルを使いこなす際の工夫や考え方は大いに参考になると思いますので、ご興味あれば手に取ってみてはいかがでしょうか。

中小企業支援もDX「Big Advance」

B2B2Cの事業なので目立ちませんが、株式会社ココペリが提供する「Big Advance」というサービスをご存知でしょうか。

金融機関向けに提供している中小企業支援プラットフォームで、次のような機能を提供しています。

  • ビジネスマッチング機能
  • 社内チャットツール
  • ホームページ作成
  • 集客支援(クーポンサイト)
  • 補助金・助成金取得支援
  • 福利厚生(クーポンサイト)
  • 安否確認
  • 士業相談サービス

加盟している金融機関は、中小企業向けにこれらをサービスとして提供する。
しかも、月額3,300円(税込)ですべての機能を利用できるスキーム。

金融機関はココペリに初期利用料を支払って、中小企業が支払うサービス利用料をレベニューシェアするモデルです。
グングンと加盟金融機関を増やしている急成長企業。

こういった支援メニューを自前でそろえるのも手間がかかりますし、複数サービスを管理するのもまた大変。そこをワンストップで提供するという着眼点です。

中小ビジネスのデジタル化のニーズをすべて満たすわけではないとしても、入口として、あるいは、すそ野を広げるサービスとして注目しています。

https://www.kokopelli-inc.com/

銀行員のイラスト

デジタル関連法 おさらい

2021年5月12日、デジタル改革関連法案が参議院本会議で可決、成立しました。
デジタル改革の司令塔として9月にデジタル庁が創設されるなど、全部で6つの法律からなるこの関連法を整理しておきます。

「デジタル庁設置法」
内閣にデジタル改革の司令塔となるデジタル庁を設置する法律。
デジタル社会の形成のための基本方針を策定するなどの役割を持つ組織。
公共系各種システムの標準化や整備方針の旗振り役ということですから、便利で使いやすく、スリムな情報インフラの整備が進むことを期待したいですね。
https://www.cas.go.jp/jp/houan/210209_2/siryou1.pdf

「デジタル社会形成基本法」
平成12年の「IT基本法」の後継となる法律。
国の情報通信施策の基本となる法律で、ここでデジタル庁の設置も定める。
主たる基本理念は以下です。
・ゆとりと豊かさを実感できる国民生活の実現
・国民が安全で安心して暮らせる社会の実現
・利用の機会等の格差の是正
・個人及び法人の権利利益の保護
https://www.cas.go.jp/jp/houan/210209_1/siryou1.pdf

「デジタル社会形成整備法」
個人情報保護関連法案を統合するなど個人情報保護制度の見直し、マイナンバーの活用促進、押印省略といった点について定める法律。
「押印を求める各種手続についてその押印を不要とするとともに、書面の交付等を求める手続について電磁的方法により行うことを可能とする。」
https://www.cas.go.jp/jp/houan/210209_3/siryou1.pdf

「公金受取口座登録法」「預貯金口座管理法」
給付金支給などに活用できるようマイナンバーと預貯金口座をひも付けできるようにする。
https://www.cao.go.jp/houan/pdf/204/204gaiyou_3.pdf

「自治体システム標準化法」
地方自治体のシステムの標準化・統一を狙う法律。
ここが一番の難所でしょうね。5年程度では検討だけで終わる可能性もありますので、腹を決めて、10年、15年、20年というスパンで着実な計画策定と実施が望まれます。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000737410.pdf

いずれも、デジタルの基盤整備的なものですから、数か月で何かが起きるわけではなく、3年サイクルくらいで、グン、グン、と行政手続きを中心としたデジタル化が進むようなイメージだろうと思います。
誰もが便利な暮らしを享受できる社会。
それをデジタルの力を活かして低い国民負担で実現する。
期待しましょう。

2021年版 中小企業白書にデジタル化のヒントあり

先月の23日に、中小企業庁から中小企業白書・小規模企業白書が公表されました。2021年版は新型コロナウィルスによる影響が盛り込まれた内容となっています。

2021年版中小企業白書・小規模企業白書をまとめました
https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210423001/20210423001.html

ここ1年の環境の事業環境の変化が業績や資金繰り、雇用へ与えた影響が統計数値とともに丁寧に解説されていて、マクロな変化を理解するのに役立ちます。さらに、経営環境の悪化による危機を乗り越える対策や事業環境の変化を好機と捉えた事例などが盛り込まれているため、自社の課題解決のヒントも探せます。

2021年版の白書には、新型コロナウィルスが経営に与えた影響が随所に見られます。
下図は、企業の設備投資の意向の変化を表現したグラフです。大企業でも中小企業でも「情報化への対応」が2019年から、急激に上がっていることがわかります。設備投資全体としては低迷していますが、情報化投資の優先度が高まっているということでしょう。

さらに、「事業継続力と競争力を高めるデジタル化」という章が設けられ、約130ページに渡って取り上げられています。デジタル化の状況や取り組みにおける課題などが業種や企業規模別に分析した結果が解説されて、自社の取り組みのヒントを得るのに役立ちます。

下図には、デジタル化推進による効果を実感した企業別の課題が書かれています。
「十分/ある程度効果が出た」と回答した企業と「あまり/まったく効果が出なかった」と回答した企業を比べると「アナログな文化・価値観が定着している」「明確な目的・目標が定まっていない」を課題に挙げている割合に差が大きいことがわかります。
デジタル化は手段であり、ITの導入がスタートです。効果を得るためには、デジタル化の目的・ゴール設定を思でで、活用する姿勢や組織文化の醸成などが欠かせないということでしょう。

デジタル化の組織文化醸成の取り組み事例として、仙台市でビジネスホテルを展開する「松嶋産業株式会社」が取り上げられています。
業務効率化のため1996年から予約・顧客情報管理システムを導入したそうですが、思うように進まなかったそうです。2010年時点でもローマ字入力がおぼつかない方もいたのだとか。
そこで、意識改革のため、ローマ字入力やExcelの使い方、システムへの登録方法などの丁寧な教育を実施したそうです。従業員のデジタル化への200の不安要素も1つずつ解消するよう取り組まれたと書かれています。
同社のICT部門を統括する田所常務取締役のコメントとして「意識改革を5、6年以上地道に継続してきた結果、IT ツールを積極的に活用しようという社内全体の意識に変わってきた」という記載があり印象的でした。
デジタル化推進の効果を出し、好循環をつくるための意識改革は、地道で時間のかかる取り組みだということがよくわかる事例でした。

ここで取り上げたもの以外にも、白書にはデジタル化の課題や実際の企業が実際の取り組んで結果を出した事例が満載です。ぜひ、ご一読されることをおすすめします。